そんな名前のNGOで働いています。持続可能な農業支援等で農村の所得創出と貧困脱却を目指す団体。
もう一人日本人の学生ボランティア佐くらとともに進めているプロジェクトは
日本から中古トラックを寄付しよう
というもの。
以下、フィールド調査結果をもとにまとめた寄付先の村の現状です。
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ザンビア、セントラルプロヴィンスのセレンジェ中心部から30㎞のチボボ村の世帯数は300世帯、人口約2500人の人々が暮らしている。多くの住民が農業従事者で、主食の原料となるトウモロコシやトマトといった野菜を中心に農作物を生産し売ることで生計を立てている。電気も水道も通っておらず、未舗装のメイン通りが一本通っているだけで、インフラ整備は十分ではない。自動車を保有する家庭はほとんどなく、人々は市内中心部への移動に片道一人当たり1万ザンビアクワチャ(約150円)を支払い、一日に一往復のみ運行しているトラックの荷台に乗り移動する。(ザンビアの平均年収は約10万円と言われている)
この村の生活を支える農業にとっても、この交通手段の欠如が大きな問題となっている。最寄りのマーケット(生産した作物を売買する場所)は市内中心部にあるため農家の人々は作物を運搬する必要があるが、輸送機関がないため自転車に乗るだけの作物をくくりつけ自転車を台車代わりにし、7時間かけて向かう。しかし移動に時間がかかる為作物を販売する時間がなく、マーケットの売り手に作物を卸している。この場合正規料金の7割程度の値でしか取引されていない。また暗いうちから人気のない道を歩くため、道中で強盗などの被害に合うこともあるという。トラックをチャーターするという方法もあるが、チャーター代が片道30万ザンビアクワチャ(約4500円)と高額なため、十分な利益が得られない。
このように彼らはマーケットへの交通手段を持たないために、本来得られるはずの利益を十分に得ることができず苦しい生活を強いられている。子供の学費を支払うことができず、親戚からの借金により賄っている家庭も多い。また村には診療所がないため、交通手段がないことが、適切な医療へのアクセスさえも阻んでいる。
毎年政府が村から輸入用にトウモロコシを高値で買い取るため、村はかなり助けられていたが、トウモロコシの輸出価格が低迷してきており、来年も同じように政府が買い取る保証はなく、作物運送手段の確保が急務である。
【効果】
トラックが村に寄付されることで農作物輸送の障壁がなくなり、市内中心部のマーケットへのアクセスが容易になる。よって作物を正規の価格で販売することができ、収入の向上につながる。暗いうちから自転車を押してマーケットに向かう必要もなくなり、村人の安全も確保される。また人の移動もスムーズになり、適切な医療へのアクセスが可能になるなど、これまで時間とコストの面で限られていた移動手段不足による問題が大きく改善される。
寄付していただくトラックを利用し、他のコミュニティに対してのリースや、人々の送迎といった新たな収入を生むことができ、次のトラック購入し資金調達も可能になるといった効果も期待できる。
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訪問した村では、互いの成果や問題をシェアするコミュニティのミーティングに参加したり、農作業の様子を見学させてもらったりと、村の人々に親切にもてなされあたたかな時間を過ごすことが出来ました。何人かの農家の人へのインタビューを通して、彼らが抱える問題の大きさを肌で感じ、なんとか力になりたいと思いました。「共感する」って大きな支援の動機になるんだと再確認。
地元の家族にごはんもごちそうになり、蛾の幼虫をはじめて口に。新たな世界を知りました。一匹食べたらあとはもう同じこと。食事のたびに出てきたので、多分50匹は食べました。塩で炒めるかゆでるかというシンプルな味付け。シマ(トウモロコシ粉を湯で練ったもの。ウガリ)といっしょに食べます。乾燥させただけのものも食べたけど、味はほとんどなく、いつまでも幼虫の破片が口の中に残って気分は良くなかったです。モスラの唄なんてうたったら雰囲気出過ぎて食べられたものじゃありません。
現在は日本の輸送会社やアフリカに支店を持つ企業等を中心にプロジェクト内容をまとめた企画書もどきを送って検討してもらっています。なんとか1月末までに具体的な手続きに入れるといいんですが。
こうして全く知らなかった中古車輸出入について少しずつ学んでいます。こんなふうに社会に出てからも勉強の日々なんだろうな。
何が正解かもわからないし、すごく効率の悪いやり方で進めているのかもしれない。そういった不安の中でとにかくできること、目の前にあることをひとつひとつ片づけていく。こんなときによく僕は尊敬する人達を思い浮かべて、彼らだったらどんな風にやるだろうと考え、比べてしまいます。
この旅に出て、日本の慣れきった生活に埋もれていた自分の事がよく見えてきました。特に思うのが、劣等感の強さ。これをどうにかしないといけない。これはたぶん実力つけて自信を得ていくしか方法はないんだと思います。これについてはこの1年ずっと悩んでいます。
大学に入ってものすごいスピードで次々と行動力、発想力、プレゼン力、企画力等兼ね備えたおもしろい人やすごい人と出会い、いつまでも上が現れ続けることに不安を感じ、追いつけない怖さを感じています。そんなの感じてもどうしようもないことは承知してるんですが。もちろんそれは同時に、いつでも誰かにインスパイアされるという幸せなことでもあります。
僕もだれかをインスパイアできる、熱い気持ちにさせる人間になりたい!
話はがらっと変わりますが・・・
大晦日の日、ザンビア人の結婚式に招待してもらいました!
結婚式なんて小学生以来なのでなんか緊張。キリスト教なので、僕の知っている結婚式とそこまで大きく変わることはありませんでしたが、やはり出席者の衣装はアフリカ!そしてとにかくダンスがそこらじゅうにちりばめられたプログラム。このときばかりはママアフリカ達のおっきなおっきなお尻が大活躍!不思議なもので、老若男女問わずみんな上手に踊れます。腰やお尻を器用に動かし、軽快なリズムに乗り自分を表現する。ビヨンセも顔負け。
みんながフロアに出てきて踊る自由な時間もあり、ぼくも参戦し見よう見まねで暴れました。するとアジア人がそんな風に踊るのを見たことないためか、みんな気に入ってくれてダンスバトル開始!
子供を抱えたお母さんと向き合ってのセッションに拍手喝采です。踊るってこんなに楽しいのか!最初は乗り気でなかったのに、後半は自らフロアに踊りに行っていました。日本じゃできないだろうけど、この興奮は忘れられません。頑固そうなおじさんも音楽が鳴れば腰を振り振りステップをふみはじめる。その時ばかりは嫌なことも忘れて。アフリカの大好きなところはやはりここです。感情を外に向けるのが苦手な日本人にはとても魅力的に思えます。
家に帰って静かに心を落ち着かせ、振り返りながら感じたのは
「ぼく、結婚式になりたい」
なんてやんちゃなんでしょう。小さいころ、心惹かれるものや魅力的なものすべてに「なりたい!」と思っていたあの感情が戻ってきました。「消防車になりたい」がいい例ですね。
新婦側のおじいちゃんが、夫婦円満の秘訣は「忘れること」と言っていました。どこでも似たようなもんなんだなと、少し安心に似た感情をおぼえました。ああまだ余韻にひたりたい。
お幸せに。